集英社の漫画を無断利用した海賊版サイト 日本法人が海外企業に広告停止を要求 → 広告出稿を停止へ

2022年11月16日

 一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)は集英社からの要請を受け、スペインに所在するオンライン広告配信事業者に対し、日本の漫画コンテンツの権利を侵害する海賊版サイトへの広告の配信を止めるように要求し、実際に広告が取り下げられたと発表しました。CODAによると、日本の権利者が海外の広告事業者に対して、具体的に広告出稿停止を要求したのは今回が初めてとのこと。

 当該広告事業者については、日本の漫画の海賊版サイトのうち27サイトで広告が出稿されていることを確認したことから、CODAの国際執行プロジェクト(CBEP)リーガルディレクターを務める中島博之弁護士から現地スペインの法律事務所を通じ、10月17日付けでこれらの広告出稿の停止を書面で要求しました。

 当該広告事業者からは10月30日付けで回答があり、広告事業者がサービスを提供するすべてのWebサイトの内容を把握することは不可能であるとしたうえで、今回の要求で指摘した27サイトすべてで契約を解除し、サービス提供を停止したとの報告を受けました。また、当該広告事業者は今後についても、知的財産権を侵害する者に対するサービス提供や契約をしないことを徹底するなどを約束したとしています。

 CODAは10月30日以降、指摘した27のサイトの調査を続けたところ、継続調査中の1サイトを除き、現時点でそのほかすべてのサイトで当該広告事業者からの広告はすべて停止されていることを確認しています。

https://nlab.itmedia.co.jp/nl/spv/2211/16/news118.html