政府が12月10、11日に広島市で開く「核兵器のない世界に向けた国際賢人会議」に向け、米国のオバマ元大統領がビデオメッセージを寄せる方向で調整していることがわかった。岸田文雄首相は、現職大統領として初めて広島を訪れたオバマ氏の出席を希望していたが、かなわなかった。
首相は2020年10月に出版した自著「核兵器のない世界へ 勇気ある平和国家の志」で、「あくまでも希望ベースの話」としたうえで、オバマ氏やゴルバチョフ元ソ連大統領(今年8月に死去)の参加に言及。首相周辺によると、実際の出席を最近まで強く希望していたという。
首相は外相時代の16年、オバマ氏の広島訪問を進めた。17年には国際賢人会議の前身となる「核軍縮の実質的な進展のための賢人会議」の立ち上げを表明。核兵器国、非核兵器国を含めた国内外の有識者による会合は17~19年に計5回開かれた。(野平悠一)
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