ウクライナの国営企業は、ロシア軍が占拠する南部ザポリージャ原発に10発を超える砲撃があったと発表しました。

ウクライナ国営の原発運営企業「エネルゴアトム」によりますと、20日、ザポリージャ原発にロシア軍による砲撃が少なくとも12発あり、敷地内のインフラ施設などが損傷したということです。

電力供給の再開に影響が出ているとし、ロシア軍を非難、即時撤退を改めて訴えました。ウクライナでは本格的な冬を迎えるなか、ロシアによる攻撃でエネルギー関連施設のほぼ半分が損傷していて、電力不足が深刻な状況です。

一方、ロシアのタス通信によりますと、ザポリージャ原発を管理するロシア国営の原子力企業「ロスエネルゴアトム」の幹部は「ウクライナ軍から15回の砲撃あった」と主張。

核燃料などを保管する施設にも砲撃があったとしたほか、前日の19日にも12回の砲撃があったと発表しています。

また、IAEA=国際原子力機関は、2日連続で大きな爆発があったとしたうえで、攻撃の即時停止を求める声明を発表。

原発に常駐しているIAEAの専門家は20日に、窓から一部の爆発を確認したということです。

安全性に大きな問題は起きていないとしたうえで、グロッシ事務局長は「誰の行為であろうと、今すぐに砲撃を止めなければいけない」と改めて訴えています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/76fcae0d11770c7437f2e1073af0ec8ea7ae1bcb