支援疲れ?米軍上層部がウクライナに「ロシアとの和平」勧告
ついに米国から事実上の「和平勧告」がウクライナに向けて発せられた。米軍制服組トップのマーク・ミリー統合参謀本部議長が11月16日(現地時間)の記者会見で、ウクライナとロシア双方に決定的な勝利は期待できず「交渉は、自分が強く、相手が弱い時に臨むものだ」と、ロシアとの和平交渉を促した。
欧米諸国に「支援疲れ」、早期収拾を臨む声が
ミリー議長は「ロシアがウクライナを征服するという戦略的目標を達成する可能性はゼロに近い」としながらも、「クリミアを含めたウクライナ全土からロシア軍をすぐに追い出せる可能性は高くない」と分析。このままでは紛争が長期化するため、ウクライナ軍がヘルソンとハリコフをロシア軍から奪還して勢いがある今のうちにロシアとの和平交渉に取りかかるべきだとの見解を示した。
ミリー議長が和平交渉に言及したのは、現地の厳しい冬に入ると軍事行動が難しくなることや、紛争の影響でロシアからの天然ガスや石油の供給が滞っている問題が念頭にあるのだろう。欧州の冬も厳しく、冬季のエネルギー不足は市民生活に深刻な影響をもたらす。
https://maonline.jp/articles/us_urges_ukraine_to_negotiate_with_russia221117