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りんごの季節到来! 今シーズンの出来栄え、オススメ品種、価格動向は?

深まりゆく秋、りんごが美味しい季節となり、さまざまな品種のりんごが出回ります。果実の生育状況は気候に左右されると言われますが、はたして今季のりんごの出来栄えはどうだったのでしょうか。注目の品種や今後の出荷予定も含め、りんごの産地である青森県と長野県の関係者に聞きました。
青森:夏の大雨被害に遭うも収穫量は前年度を上回る
青森県は、全国のりんご生産量の約60%を占める日本一のりんご王国です。

青森県りんご対策協議会の里村桃子さんは、「4月下旬の好天があり各品種とも開花が早く、その後も気温が高く雨量も多かったため、全般的に果実は大玉傾向です」と言います。

8月の記録的な大雨により、りんごの主産地である津軽地方ではりんご園が一部冠水するなど甚大な被害を受けた場所もありましたが、果実肥大が良好で結実量も多く、前年産を上回る収穫量が予想されています。

今年は円安を追い風に輸出が好調なこともあり、産地市場では2割ほど高値で取引きされています。

「青森県では収獲されたりんごのうち、出荷までの期間が長くなるものについては、鮮度を維持するために専用冷蔵庫などに入れて品質を保ちます。貯蔵施設が整備され、長期間にわたって出荷できるのが、りんご王国青森県ならではの強みです」(里村さん)

このため青森県産りんごは、「計画出荷」と呼ばれ、他のりんご主産地の出荷が少なくなる1〜4月が出荷ピークとなり、翌年の8月まで販売されます。

「令和4年産については、『サンふじ』が大玉傾向に仕上がっていて味も良くオススメです。その他『ジョナゴールド』『王林』なども生育は順調です」(里村さん)

【代表品種の出回り時期】
▼「ふじ」4〜8月
▼「サンふじ」11月〜翌年5月
▼「ジョナゴールド」10月中旬〜翌年8月
▼「王林」10月下旬〜翌年8月

長野:人気抜群の「サンふじ」、りんご三兄弟にも注目
長野県は青森県に次いでりんごの生産量第2位。標高差を活かし、地域、品種をリレーすることで8月〜2月まで出荷されます。

JA長野全農生産販売部果実担当の藤澤実さんは、「昨年は春先に発生した凍霜害によって、りんごの表皮が変色したり実が付かないケースも目立ち、全体の収穫量が減りましたが、今年は日をよく浴びて養分が貯えられ順調に生育。着色がよく、実もしまった出来になっています」と話します。

価格については、今のところ全般的に例年並みだといいます。

「令和4年産については、長野県の代表品種である『サンふじ』が色や糖度ともに申し分なくオススメです。

その他には『長野県りんご3兄弟』と呼ばれる『秋映(あきばえ)」『シナノスイート』『シナノゴールド』も品質が良く、自信を持って消費者に届けられます。『サンふじ』よりも早く流通が本格化するので、早い時期からそれぞのれ個性的な味が楽しめます」(藤澤さん)

【代表品種の出回り時期】
▼「サンふじ」11月初旬〜1月
▼「秋映」9月下旬〜10月下旬
▼「シナノスイート」10月上旬〜11月上旬
▼「シナノゴールド」10月下旬〜12月下旬


りんごには、たくさんの種類があります。品種の特徴や収穫・出荷時期を把握して、今シーズンも美味しいりんごを味わってみませんか。