宮内庁は22日、改修工事が完了した赤坂御用地(東京都港区)の秋篠宮邸を報道各社に公開した。秋篠宮さまが皇位継承順位1位の「皇嗣」となり、宮邸での公務が増えることから老朽化した宮邸の改修工事を進めていた。秋篠宮ご一家は今後、仮住まいされている建物「御仮寓所(ごかぐうしょ)」から少しずつ引っ越しを進める。

 同庁によると、秋篠宮家は1972年に完成した旧秩父宮邸を秋篠宮邸として利用してきた。改修を終えた建物は鉄筋コンクリート造りの地上2階、地下1階建てで、延べ面積はこれまでの約1・9倍の2972平方メートルになった。ご一家の私室と、公務を行う公室や職員の事務室で構成され、報道陣には公室の大広間や応接室、大食堂などが公開された。大食堂に施された大理石の棚板やシャンデリアは72年の建築当時のものを使用している。建具や照明器具、じゅうたんなどの一部も従来のものを再利用しているという。

 工事は、2020年3月から約2年半にわたり行われ、外構工事や庭園工事を含めた総工費は約30億2000万円となった。御仮寓所は、ご一家の引っ越し後、事務室や秋篠宮家の私室として利用されるという。【井川加菜美】
https://mainichi.jp/articles/20221122/k00/00m/040/183000c