「最高のあて」アユのなれずし、今冬も 郷土の風味にファン定着 天然物で400匹販売 香美
2022/11/25 05:30

アユのなれずしを作る田中勝英さん、真智子さん夫妻=道の駅「あゆの里矢田川」

 矢田川漁業協同組合の田中勝英(かつえい)組合長(66)と妻の真智子さん(62)=兵庫県香美町=が作る郷土料理「鮎(あゆ)のなれずし」の販売が、同町村岡区の道の駅「あゆの里矢田川」と「村岡ファームガーデン」で始まった。(長谷部崇)
 鮎のなれずしは、矢田川の中下流域に伝わり、秋祭りで振る舞う郷土料理。チーズのような風味と少し酸味のある濃厚な味わいで、頭や骨まで軟らかく食べられる。
 夫妻は、あちこちの作り手を訪ねて漬け方を教わり、8年前に商品化。勝英さんが地元の射添地区で取った矢田川のアユを使って、真智子さんがなれずしにする。アユの腹を割いて内臓を取り出し、水で洗って約1週間塩漬け。その後、炊いた米、漬けたアユ、サンショウの葉を5、6層に重ねて、30〜45日発酵させる。
 今年は例年より多い400匹程度を用意する。アユの大きさによって、「特大大」(25センチ以上、1620円)から「小」(17センチ以下、702円)まで、5ランクに分類。「特大大」は今年初めて漬けるという。冷凍で販売し、自然解凍して食べる。

https://www.kobe-np.co.jp/news/tajima/202211/0015836752.shtml