(ブルームバーグ): 中国全土に及ぶ新型コロナウイルスの感染拡大と都市・省でますます厳しくなる制限措置が経済の回復を損なっており、成長てこ入れに向け中国人民銀行(中央銀行)のより強力な行動を促している。
中国では新型コロナの感染が急拡大しており、今月の新規感染者数は各省で計約45万人に上る。広州や北京、鄭州などの主要都市は感染を封じ込めるため新たな制限を課し、住民の移動と事業活動を抑制。市民らの抗議活動を招いている。
こうした制限の影響は、ブルームバーグが企業景況感や株価指数など8つの指標をまとめた11月の総合指数に既に表れている。11月の総合指数は3となり、10月に既に減速していた経済の勢いがさらに落ちたことが示された。これは上海などの都市がロックダウン(都市封鎖)され、経済活動がほぼ停止状態に陥った4、5両月以来の低水準。
野村ホールディングスの推計によると、11月21日時点で、中国の国内総生産(GDP)の約20%を占める都市が何らかの形でロックダウン下にある。こうした制限の対象は先週に約4億1200万人と、前週の3億4000万人から増加した。
中小企業は既に打撃を受けている。500社余りの中小企業を対象とした調査をまとめたスタンダードチャータードによると、サービス業の活動は2カ月連続で縮小し、5月以来の低水準。
同行の李煒、丁爽両エコノミストはリポートで、「11月は製造業と非製造業の両方の生産活動が引き続き縮小した」と指摘。「宿泊・飲食セクターの落ち込みが最も大きく」、次いで卸売りと小売り、不動産の販売減少も目立ったと説明した。


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