14歳少女の胃腸から3キロの毛髪摘出「頭頂部の髪はほとんどなかった」(中国)(Techinsight)
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中国、陝西省西安市に住む14歳の少女の胃や腸から約3キロの毛髪の塊が摘出された。少女は自分の毛髪を抜き取って食べる異食症(PICA)で、頭頂部の髪の毛はほぼ残っていない状態だったという。『AsiaOne』などが伝えた。

陝西省の西安大興医院で今月下旬、14歳の少女の胃や腸から約3キロの毛髪の塊が摘出された。

手術を担当した胃腸科の施海(シ・ハイ)医師によると、少女の両親は出稼ぎに出ており、世話をしていた祖父母は孫が食事を受け付けなくなって初めて異常に気付いたという。

施医師は「少女が病院にやってきたのは食べることができなくなったからです。胃は毛髪でいっぱいで食べ物が入る隙間がなく、腸も詰まっている状態でした。毛髪を摘出するには2時間を要しました。少女は自分の髪を抜き取って食べてしまう異食症でした」と明かし、次のように続けた。

「異食症とは子供に多く見られ、食べ物以外の栄養のないものを食べてしまう状態のことです。一緒に暮らしていた祖父母は少女にあまり注意を払っておらず、髪の毛を抜いて食べていることに気付きませんでした。しかし少女は長い間心の病気を抱えていた可能性もあるのです。」

さらに同医師は、この少女が両親が出稼ぎに出ることで置き去りにされた“留守児童”であることを指摘しており、「これはあくまでも一般論ですが、両親が留守児童たちともっと多くの時間を過ごせるようになることを願うばかりです」と述べている。

中国では留守児童が大きな社会問題になっており、祖父母が病気だったり農作業に追われるなど残された子供たちの面倒をしっかりみることができないことが多く、子供たちは大きな負担を背負うという。

なお世界の貧困問題に取り組む非営利団体「The Borgen Project」の2020年の記事によると、中国の留守児童数は約7000万人で、平均年齢は6歳から17歳だという。またその多くが貧困で、最近は農村部だけでなく都市部の留守児童数が増加、適切な教育を受けられなかったり、心や体の問題を抱えている子が多いようだ。