フランスギャロのクレマン・ポルシェ氏の話でも、「お客さんは50歳以上が多い」とのこと。
「競馬場でイベントをやるなど新しいことをして、若い人に来てもらいたいんですが…。アングロサクソンの人々には賭けの伝統が昔から根付いています。
フランスの競馬につきまとう古いイメージを変えて、若い層を増やしたいです」と話していた。
馬券売り上げは現金とネットの比率が8対2だそうで、ネットが8割を超え、現金が2割以下のJRAとは正反対の割合。これも年齢層が一つの要因になっている。

さて、その打開策は-。聞くと、どうやら馬主が鍵を握るという。
「フランス競馬では、サッカー選手のアントワーヌ・グリーズマンや、バスケットボール選手のトニー・パーカーが馬主をやっています。
他にF1レーサーもやっているので、そういうのを広めていきたいですね。伝統的なものから、少しずつスポーツのイメージをつけていければ」。

近年の日本競馬界で言えば、演歌歌手北島三郎氏が所有したキタサンブラック、元大リーガー佐々木主浩氏が所有したシュヴァルグランなどの活躍。
国民にとって身近な存在をきっかけに、徐々に関心を引き寄せていくのはありだろう。

ちなみに、昨年の仏G3・ミエスク賞ではパーカー所有のマングスティーヌ(Mangoustine)、
グリーズマン所有のソープ(Txope)のワンツー決着だった。“異種球技対決の場外戦”のような感じで、見ている側もなんだかワクワクする。

また、欧米は日本とは違い、牡馬の引退→種牡馬入りが早く、逆に牝馬の現役生活が比較的長いのも特徴的。
牡馬の絶対的存在が出てきても、その輝きは一瞬だ。「チャンピオンホースを我々が押し出して、若い人に知ってもらえるように。
スポーツに近いという雰囲気を感じてもらいたいですね。トレヴ、エネイブルは長く現役生活を続けたので、知ってもらえる期間も長かった。
今ならグランドグローリーでしょう」と、同氏は6歳牝馬のG1ホースをイチ押しする。

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