日本海に浮かぶ人口約350人の離島・粟島(新潟県粟島浦村)で、村職員が大幅に不足する異常な事態が続いている。1日付で県から職員1人の派遣を受けたが、定数には遠く及ばず、村政運営の危機が解消するめどは立っていない。

背景には、高齢化や人口減で人材確保を島外に頼らなければならない事情がある。村によると、約30年前は職員の約9割が島内出身者だったが、現在は2人のみとなった。島外出身者は3年ほどで辞めるケースが多く、新たな雇用が追いつかず、残る職員が複数の業務を兼任して負担が増す事態が生じているという。

今年9月に初当選した脇川善行村長は「このままでは持続的な村の運営が厳しい」と危機感をにじませる。国の職員派遣が実現したとしても、来春以降となる見込みだ。脇川村長は「他の自治体の力を借りながら、2、3年で立て直したい」と話すが、職員の補充のめどは立っていないという。

村役場で「災害級の大量退職」…定数17人なのに10人まで減少へ
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