札幌五輪招致、市長と知事で広がる温度差 市は動かぬ知事に不満、道は市長の役割強調

札幌市が目指す2030年冬季五輪・パラリンピックの招致を巡り、秋元克広市長と鈴木直道知事の温度差が広がっている。市長は市民の理解促進に向け、世論の支持が高い知事の「発信力」を期待するが、知事は踏み込んだ言動を控えている。東京五輪を巡る不祥事で市民の五輪不信が高まる中、来春の知事選をにらむ知事としては、賛否の割れる招致活動に深入りするのは得策ではないとの読みもあるとみられ、市側は「動かぬ知事」へフラストレーションを高めている。

 「大変残念だ。札幌大会の招致活動に影響するという懸念の声が出ている。今後の動向を注視する」。知事は11月29日の記者会見で、東京五輪を巡る汚職、談合事件について問われ、従来通りの慎重な言い回しを繰り返した。

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