https://www.sankei.com/article/20220830-JVERJCJJRNBFZMY6S4TFB33ZBI/

貸切電車でトラブル、踏切を長時間遮断 鉄道愛好家が降車して撮影…広島電鉄が謝罪

広島電鉄(広島市)が8月28日、鉄道愛好家らによる貸切電車を運行していた際、駅で予定外に約4分間停車し、付近5カ所の踏切を長時間遮断する不手際があったとして謝罪した。停車中に乗客が降車し、踏切が遮断されたまま撮影会のような状態になったという。

広島電鉄によると、鉄道愛好家ら約30人の団体から依頼を受け、3100形車両2編成を貸切運行した。団体客は上り線と下り線の2グループに分かれ、2つの列車がともに28日午後3時7分に宮島線草津駅に停車し、全員が乗車したまますれ違う予定だった。

当日になって、団体客から草津駅で2人を乗車させたいと依頼を受けたという。しかし草津駅に到着後、乗車予定者は姿を現さなかった。電車は連絡や確認のため約4分間停車。その間、付近の踏切が遮断されたまま、乗客の鉄道愛好家が車両から降りて駅や列車を撮影した。

その様子がツイッターに投稿され、批判が高まったことを受け、広島電鉄は29日、ツイッター上にお詫びを掲載した。広報担当者は産経新聞の取材に対し、「運行が優先。自由に乗り降りできるのはよくない。不適切な部分があったと思う」と謝罪した。車内には乗務員がいたものの、団体客の行動を制止しなかったという。

今後は貸切運行の乗車予定時刻・場所について入念に確認するとともに、事前の計画にない乗降を制限するなど、運行の乱れが生じないように対策していくという。