ウガンダでは、ムセベニ大統領が2022年5月に国民向けの演説で、
「パンがないならば、キャッサバを食べたらいい」と呼びかけたことが波紋を呼んでいます。

発言について、伝統のキャッサバを見直すものだと好意的に受け止める人もいる一方で、
ぜいたくな生活を重ね、フランス革命で処刑された王妃、マリー・アントワネットが、困窮した国民の抗議に対し
「パンがなければ、お菓子を食べたらいい」と発言したとされる逸話と似ているといった批判や揶揄する声が出ています。

地元のマケレレ大学政治学部のカサイジャ・アプーリ教授は、波紋を呼ぶ背景には国民と長期政権の大統領との距離があるといいます。

アプーリ教授
「キャッサバの方が安いわけだから、アントワネット王妃の逸話の発言とは趣旨が違う。
大統領自身もキャッサバを食べていると話している。ただ、ウガンダの都市部の中間層の多くはキャッサバとは縁遠いのが実態だ。
結局のところ、『大統領は自分たちの生活の実態が分かっていない』という受け止めになっている」

https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/feature/2022/12/05/26721.html