東京 八王子の東京都立大学で、教授で社会学者の宮台真司さんが男に刃物で襲われ重傷を負った事件で、宮台さんと親交の深いジャーナリストの神保哲生さんがNHKの取材に応じ、入院中の宮台さんと直接話した際、本人が「全く犯人の見当がつかない状況だ」と話していたことを明かしました。

事件から1週間となる今も容疑者は特定されておらず、「宮台さんは『襲われたときに犯人の顔がはっきりとは見えなかったが、少なくともぱっと見て分かるような知り合いではない』と話していた。最近、誰かから脅されたり絡まれたりすることもなかったと言っていて、本人は全く犯人の見当がつかない状況だと話している」と述べました。

神保さんは事件について「宮台さんが襲われたことでわかりにくくなっているが、誰かが切りつけられて、その犯人が今も逃げているというのは、事件そのものも重大だと受け止める必要がある」と話していました。

そのうえで「宮台さんは顔と名前を出して、さまざまなテーマについて発言や批判をしていた。犯人の意図は分からないが、多くの言論人が、言い方に気をつけないとああいう目に遭うのではと考えてしまい、言論への圧力という影響がすでに生まれてしまっている。犯人の意図が分からないと疑心暗鬼になってしまうので、そういった意味でも早く逮捕されるといい」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221206/k10013914861000.html