長崎県警交通指導課は9日、酒気帯び運転で自損事故を起こしたとして、県内の地区交通安全協会の70代の男性理事を道路交通法違反容疑で書類送検したと発表した。県警によると、男性は所轄警察署の署長と交通課長らが出席した懇親会で飲酒後に事故を起こした。県内には22の地区交通安全協会があるが、県警は任意捜査であることを理由に協会名や警察署名を明らかにしていない。

 書類送検容疑は、11月29日午後8時40分ごろ、県内の国道で酒気を帯びた状態で乗用車を運転し、歩道に乗り上げてガードパイプに衝突したとしている。

 県警によると、付近の飲食店の従業員が110番通報し発覚。男性は「(家が)近くだから、事故を起こさなければ大丈夫だと思った」と容疑を認めているという。

 県警によると、男性は事故の前、年末の交通安全県民運動(14~23日)について話し合う協会の会合に参加し、所轄署の署長や交通課長らも出席。「飲酒運転の根絶」などについて話し合った後、男性は署長や交通課長らと懇親会で飲酒し、帰りに車を運転した。

 県警の植木保・交通部長は「年末に向けて飲酒運転根絶の交通安全運動に取り組もうとしている中、このような事案が発生したことは残念。各地の交通安全協会に対して法令順守をお願いする書簡を出した」とのコメントを発表した。https://news.nifty.com/article/domestic/society/12159-2038425/