逃げ腰のプーチン氏、行事の中止・延期相次ぐ 侵攻苦戦、説明できず
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モスクワで2021年12月23日、「大記者会見」に出席するロシアのプーチン大統領=ロシア大統領府提供

 ロシアのプーチン大統領が今年、年末恒例の「大記者会見」を中止することになった。ウクライナ侵攻の苦戦が目立つ中、国内外に政策を示すための恒例行事がいくつも中止されたり実施時期が不透明となったりしており、説明責任から逃げている形だ。ただ、今後も状況を打開できる見通しはなく、苦しい立場が続く可能性が高い。
 ロシアのペスコフ大統領報道官は12日、大記者会見について、「新年まではない」と述べ、今年は見送る方針を示した。
 大記者会見は、ロシアの地方メディアや外国メディアも参加し、プーチン氏が数時間かけて質問に答える「名物行事」。中止は過去10年で初めてとなる。
 ペスコフ氏は「大統領は外国訪問時などに(報道陣と)話をしている」と釈明したが、詳しい理由は明らかにしなかった。
 プーチン氏の恒例行事では、国民の質問に答える「直接対話」もまだ実施されていない。昨年は6月に開かれた。ペスコフ氏は今年5月、年内に行うと述べていたが、中止となる公算が大きい。やはり年内に実施するとしていた大統領が政策の方針を示す年次教書演説も、いまだに日程が決まっていない。