フロム・ソフトウェアは12月9日、『アーマード・コア』シリーズ最新作『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON(以下、アーマード・コア6)』を発表した。
最後にリリースされたシリーズ作品から、約9年を経ての新展開にファンは熱狂。シリーズ未経験ユーザーからも興味の声が寄せられている。
そんななか急浮上したのが、ご無沙汰だったがゆえの、「過去作を遊ぶのが大変」という問題である。

待ちに待った新作発表に、シリーズファンは歓喜。さらに、約9年間でフロム・ソフトウェアもファンの裾野を広げており、「スタジオのファンながら、『アーマード・コア』を遊んだことがない」といったユーザーもSNS上で散見される。
新作登場の盛り上がりのなか、新規プレイヤーの流入や『アーマード・コア』ファンによる過去作“布教”の気運も高まった……が、ここで問題が生じる。
過去の『アーマード・コア』シリーズを遊べるプラットフォームは、すべて生産終了しているのである。約9年の月日は、長すぎたのだ。

たとえば、直近のナンバリング作品である『アーマード・コアV』および派生作『アーマード・コア ヴァーディクトデイ』は、PS3/Xbox 360向け作品だ。
PS4/PS5で過去PS機作品を楽しめるPlayStation Plusのクラシックスカタログには、同シリーズ作品はない。つまり、PS3かXbox 360実機とソフトを入手して遊ぶしかないわけである。
過去作品についても同様に、PCや現世代機への移植展開はなく、各実機やソフトを入手して遊ぶ必要がある。
なお、初代PlayStation向けの『アーマード・コア』シリーズ3作品については、PS3のゲームアーカイブスから利用可能である。
ただし、同機のゲームアーカイブスは一度サービス終了が告知され、後に撤回された経緯がある。先行きに不安のあるサービスといえる。

こうした一連の事情により現在、「『アーマード・コア』過去作を遊びたい」と思ったユーザーが取れる選択肢としては、PS/PS2/PS3/PSP/Xbox 360のいずれかを購入するしかない。
シリーズ作品すべてを遊ぼうとすれば、過去のコンソール機を複数入手しなければならないわけだ。ただでさえ長寿シリーズが長い沈黙を経たことで、入手性のハードルが大きくあがってしまった。
ちなみに、『アーマード・コア6』は同シリーズで初めてPC向け展開が告知された作品となる。

フロム・ソフトウェアといえば、『ダークソウル』シリーズや『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』『エルデンリング』のPC向け配信など、近年PC展開に積極的なイメージもある。
そのためか、SNS上では『アーマード・コア』シリーズを遊ぼうとしたものの、PC向けに展開されていないことが意外とするユーザーも散見される。また、どうにかして『アーマード・コア』を新規プレイヤーに遊んでもらおうとするシリーズファンの姿も。
いずれの立場でも、本シリーズプレイのハードルの高さは、悩みの種となっているようだ。
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