米政府、中国企業30社余りを禁輸リストに追加へ中国は世界の
生産網に混乱もたらすとWTOに提訴  2022/12/15 1:00
https://toyokeizai.net/articles/-/639866

バイデン米政権は半導体メーカーの長江存儲科技(YMTC)など中国企業30社
余りを安全保障上問題のある企業を列挙した事実上の禁輸リスト「エンティティー
リスト」に加える計画だと、事情に詳しい関係者1人が明らかにした。

センシティブな問題だとして同関係者が匿名を条件に語ったところでは、米商務
省はYMTCを含む中国企業を今週にも同リストに追加する見通し。リストに掲載
された企業は、米商務省の特別な許可がない限り、米国製部品などの調達が事
実上禁止される。

この件については、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が先に報じていた。

YMTCの担当者はコメントを控えた。

バイデン政権は10月、米国の半導体技術への中国のアクセスを制限する一連の
措置を発表。米商務省は製品の最終的な使用場所が不明なことを意味する「未
証明」企業のリストにYMTCを含む31社を追加した。

武漢に本拠を置くYMTCは3D(3次元)構造のNAND型フラッシュメモリー生産で中国
最大手。スマートフォンやパソコン向けの半導体メモリー供給で韓国のサムスン電子
などと競合している。YMTCは米アップルへの供給を巡り協議を進めていたが、その
後計画は棚上げとなった。

中国は米国の半導体輸出規制を厳しく批判し、米政府は中国の台頭を食い止めよう
としていると主張。世界の貿易とサプライチェーンに混乱をもたらすなどとして、12日
に世界貿易機関(WTO)に提訴した