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 浄土宗総本山の知恩院(京都市東山区)で、僧侶になるための修行中に新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生したことが、同宗宗務庁への取材で12日、分かった。

 修行は4日に3週間の予定で始まった「加行(けぎょう)」。参加した68人は外部との接触を断ち、同じ場所に寝泊まり。感染対策をしながら講義を聴き、マスクをして念仏を唱えるなどしていた。

 だが、8日に複数人が体調不良になったため、寺は修行を中断し、全参加者にPCR検査を受けさせ、帰宅させた。12日までに約半数の陽性が確認された。重症者数は把握していないという。

 参加者からは「講師の前にアクリル板を置かないなど、感染対策が十分とは言えず、不安だった」などの声が上がっていた。宗務庁の担当者は「感染症対策はきっちり行われていたと考えている」と取材に話した。(河原田慎一)