欧米人「いいなぁ・・・・」


うちの郷土料理 - 農林水産省
静岡県
イルカの味噌煮(いるかのみそに)

https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/36_6_shizuoka.html

歴史・由来・関連行事
静岡県におけるイルカ漁は、伊豆地方を中心に行われてきた。伊豆半島沖の湾がイルカの回遊経路にあたり、また半島が複雑に入り組んだ地形だったこともあり、イルカを追い込んで捕獲する追い込み漁に適していた。
縄文時代の遺跡からイルカの骨が出土されたことや中世、近世にも実施されていた記録が残っていることから、イルカ漁が古くから行われてきたことがわかる。明治以降、伊豆で水揚げされたイルカが県内の他地域や愛知県、岐阜県、山梨県にも販売されていた。
現在、イルカの追い込み漁を継承するのは、県内では、いとう漁協(伊東市・富戸漁港)のみとなったが、国内外のイルカ愛護・保護活動の高まりや捕獲種・数の制限などのため2004年以降、漁が行われなくなった。しかし、2019年から飼育用の捕獲に限って追い込み漁が解禁されている。
「イルカの味噌煮」は伊豆の伝統的な郷土料理。鮮魚店でイルカの肉が皿に盛られて販売されていたころは、イルカの肉をごぼう、あるいはにんじん、こんにゃくなども入れて炒め、酒、醤油、砂糖、味噌で味をつけるイルカの味噌煮が一般家庭で日常の食卓にのぼっていた。

食習の機会や時季
冬に一般家庭の日常食として、しばしば食されていた。

飲食方法
イルカの肉を一口大に切り脂身を先に炒める。ごぼうを加えてさらに炒め、酒、醤油、砂糖、味噌で味付ける。ごぼうのほかににんじん、こんにゃくなどを入れる家庭もある。
また、イルカの肉を厚さ2センチほどに切り、醤油のタレに漬け、天日干しにした干物「タレ」も酒の肴として食べられていた。

保存・継承の取組
(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
2004年からイルカの追い込み漁は行われていなかったが、いとう漁業協同組合が、漁の経験者が減り、このままイルカ漁が途絶えてしまうという危機感から、水産庁や県と協力して、水族館などに販売する生体捕獲のみに限ったマニュアルを作成し、2019年からイルカの追い込み漁を解禁した。