世界の情報を牛耳るファイブ・アイズってなんだ!?
小谷 賢 (日本大学危機管理学部教授)
2021/05/19
最近、国際問題関連のニュースで「ファイブ・アイズ」という単語を聞くようになった。私自身は2010年ごろから使用していたが、一般的に使われるようになってからはまだ日が浅い。ただ「エシュロン」という言葉なら聞き覚えのある方もいらっしゃるかもしれない。エシュロンは2000年前後に日本でも話題となった。だがこれはファイブ・アイズ諸国が行う作戦名の一つであり、その後、ファイブ・アイズの方がより正確だと認識されるようになり、現在に至っている。
ではファイブ・アイズとは何だろうか。これは米英加豪ニュージーランドの、英語を母国語とする5カ国のインテリジェンス同盟のことである。5カ国は協力して世界中の電波、サイバー空間から日々情報を収集しており、一般にこれを「通信傍受」と呼ぶ。インテリジェンスの世界で最も秘匿度の高いのがこの通信傍受の世界だ。
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/22963?layout=b