【水原一平通訳が語る】大谷もサッカーW杯熱狂“らしい”感想「PK戦は急にHR競争で決着みたいな感じ」

 エンゼルスの大谷翔平投手(28)がメジャー5年目のシーズンを終え、日本で充実の時間を過ごしている。11月には来年3月開催のWBCへの出場
意思を表明。世界中で盛り上がりを見せているサッカーW杯も熱心にテレビ観戦している。水原一平通訳(37)が舞台裏を語る「I REPORT」は
22年の総括版としてお届けする。

 ご無沙汰しています。翔平はメジャー5年目のシーズンを終え、帰国してから2カ月近くがたちました。例年と変わらず、あまりトレーニング
以外で外出することはなく、ウエートと技術練習を中心に行っています。キャッチボールも始めていますし、打つ方もティー打撃だったり、マ
シンを打ったりという感じですね。来年3月にWBCが開催されますが、通常であればオープン戦の時期なので現時点でそこまで調整を早めてはい
ないと思います。

 世界中でサッカーW杯が盛り上がっていますが、翔平もコスタリカ戦など、見られる時間帯の日本代表の試合は見ていました。僕は子供の頃に
サッカーをやっていたこともあり、日本戦以外の試合もほぼ見ていて、毎日、けっこううるさく言っていたので、その影響もあったのかもしれ
ません。一緒にではないですが、決勝トーナメント1回戦のクロアチア戦も次の日がオフだったので試合終了まで見ていたようです。日本はPK戦
の末に惜しくも敗れましたが、試合後の午前2時40分過ぎに「PK戦になったら急に別競技だよね。野球でいったら急に本塁打競争で決着がつくみ
たいな感じだね」というLINEが届きました。翔平らしい感想ですよね。本人も言っていますが、翔平はサッカーの戦術、ルール、選手について
そこまで詳しくありません。ただ、リフティングはうまいですよ。

 競技は違いますが日本代表として戦うWBCへの出場意思を表明したのは11月17日でした。事前に相談して、インスタグラムで日本語と英語で
メッセージを発信。翔平が考えた日本語の文章を、僕が英訳し、翔平に最終的にチェックしてもらってという形をとりました。「11・17」は翔
平の歴代背番号と同じ数字だと一部で話題になったとお聞きしましたが、そこまで狙っているかどうかは分かりません。もしかしたらそういう
意味はあるかもしれないですね。本人に聞いてみてください(笑い)。僕も代表チームに参加すると報じられていますが、正式発表されている
わけではないので、また発表後に当欄でお伝えできればと思います。

 翌18日はMVPの発表日。昨年同様に午前8時ぐらいからスタンバイし、中継に出演した後は着替えて、すぐに技術練習をしていました。結果は
事前に知らされていませんが、ある程度、本人も分かっていたと思うので、悔しがることもなく、すぐに切り替えていました。ただ、僕個人と
しては今季の二刀流での活躍はMVPだったと思っています。後々、50年後くらいに評価されるシーズンだったのではないでしょうか。
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2022/12/09/kiji/20221209s00001007074000c.html