麻雀・Mリーグの第45節が19日に行われ、第2試合に出場した俳優でプロ雀士の萩原聖人(雷電)が今期初トップ(+52・8)を決め、440日ぶりの勝ち星を挙げた。昨年10月5日から続いていた連続ノートップを28試合で止めた。

一発ツモで決めた。苦しんだ萩原の不名誉な記録を止めたのは、勝てなかった1年2か月の間もずっと信じ続けた得意手の「三色同順」だった。

岡田紗佳(サクラナイツ)、二階堂亜樹(風林火山)、園田賢(ドリブンズ)と囲んだ今期8戦目。連荘のないスピーディーな展開で迎えた南3局1本場。萩原はトップの園田と6700点差ながら4着目と苦しい展開。また勝てないのか―。

しかし、あきらめるわけにはいかなかった。「ボクの周りには味方しかいないから」。勝ちに恵まれなくても背中を押して送り出してくれるチームメイトがいる。へこんだ時でもいつだって応援してくれるファンがいる。逆転を信じて打牌を続けた9巡目、得意の形にたどり着いた。三色同順―。しかしカン「四索」待ちの苦しい形。それでも迷わずリーチをかけた。力を込めてつかんだ次のツモ。ここに「四索」がいた。「リーチ・一発・ツモ・三色同順」。満貫2000・4000で総まくり。続くオーラスも「ピンフ・ドラ1」の2000点で逃げ切った。

「応援してくれたみんなが(四索を)ツモらせてくれました」。喉から手が出るほどほしかったトップを2022年最後の登板でようやくつかんだ。「一局一打の重みはわかっているつもりだったけど、トップの尊さを感じた。麻雀がもっと好きになりました。バリンコ幸せです!」

チームは久しぶりにプラス域(+23・1)にポイントを戻し、5位から上位をうかがう。「(シーズンは)まだ半分。1回のトップで喜んでいられる立場ではない。これからもおごらず、(絶好調の)本田さんに教えてもらいながら頑張りたい」。440日ぶりの決めポーズ。突き出した人差し指に決意をにじませた。この大事な1勝を弾みに、悲願のファイナル進出へ再び雷電が動き出す。

試合結果は2着に園田(+6・1)。3着に亜樹(▲16・5)。4着に岡田(▲42・4)。

https://hochi.news/images/2022/12/19/20221219-OHT1I51343-L.jpg
https://hochi.news/articles/20221219-OHT1T51209.html