プーチン氏、ロシアにはウクライナ侵攻の「責任ない」 欧米の政策が原因と

12/22(木) 11:17配信

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は21日、ウクライナでの戦争について、
ロシアに責任はないとの考えを示し、両国は「悲劇を共有している」と述べた。

プーチン大統領はこの日、ロシア軍高官との会議で演説し、その模様はテレビで放送された。
その中で、今後もウクライナをロシアの「兄弟国」とみなし続けると述べた。

「我々を非難するようなことは何もない。我々は常にウクライナ人を兄弟のように見てきたし、
今もそう思っている」

「いま起きていることは悲劇だが、我々の責任ではない」

プーチン氏は2月に最大20万人規模の部隊をウクライナに派遣し、
戦争を引き起こした。これまでに数千人の死者が出ている。

また、10月10日からはウクライナの電力インフラへの攻撃を開始。
1000発以上のミサイルとイラン製の攻撃用ドローンを発射した。
インフラへの攻撃により、気温が氷点下にまで落ち込む中、数百万人のウクライナ人が停電に見舞われている。

しかし同氏は、この争いは「第三国の政策がもたらした結果」だと主張した。

そして、欧米がウクライナをはじめとする旧ソ連構成共和国を「洗脳」していると主張した。

「何年も前から、我々はウクライナとの善隣関係を築こうとし、
融資や安価なエネルギーを提供したが、うまくいかなかった」

■NATOの拡大を口実に

ロシアは西側の防衛軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)の
東方拡大を口実にウクライナに侵攻したが、こうした主張はロシア国外で繰り返し否定されている。

プーチン氏の長年の懸念は、1991年のソ連崩壊以降にNATOが発展してきたことに起因しているとみられる。

NATOの本来の目的は、第2次世界大戦後のロシアの拡大に対抗することだった。
しかしロシア政府は、NATOが旧ソ連構成国の加盟を認めればロシアの安全保障を脅かすことになると、
長らく主張してきた。

2014年に親ロシア派のウクライナ大統領ヴィクトル・ヤヌコヴィッチ氏が、
数カ月続く国内の反対運動の末に失脚すると、ロシア政府と西側諸国の緊張が高まった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2819d043ea0f1337ef665fe7b043b048d65c9913