【研ナオコの「スッピンでしゃべります」】#10

 梅沢富美男の巻?

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 舞台でご一緒させていただいている梅沢富美男さんは、たいへん気を使われる方。アタシがセリフを忘れたり、間違えたりすると、「オメー、セリフ忘れてんじゃねーか」。これでドカーンと笑いをとる。

 台本があってもお客さまの反応を見てアドリブに切り替え、アタシがやりやすいように動いてくれます。梅沢さんの舞台は、お芝居、歌謡ショー、舞踊の3部構成になっている。
第2部の歌謡ショーでは、アタシの歌と梅沢さんの歌、その間に若い歌い手さんたちが自分の曲を歌うんです。

 梅沢さんはそのとき、MCとして盛り上げる。出演している人たちのCDの宣伝をしてくれるんです。アタシのときなんかしつこいくらい(笑)。
「このCDの一枚一枚が、研ナオコの肉となり骨となるのです!」って。若い歌い手さんたちもこの調子で宣伝してくれる。頭が下がりますよ、ほんと。

 舞台で商品の宣伝することを嫌うアーティストも少なくないけれど、梅沢さんは違うんです。やっぱり売れてナンボの世界と、そこははっきりしています。

 梅沢劇団という大所帯を引っ張っている人ですからね。踊りのお稽古のときも、「こうしたら奇麗に見えるから」って、踊る人のことを考えて、細かく指導している。
そりゃ、疲れると思いますよ。あれだけの舞台をやりながら、テレビにもたくさん出られて。舞台袖でヨロヨロしながら、「もうダメです〜ジジィです〜」なんて(笑)。
でも、楽屋周りで、踊りのメークのままパンツ一丁で本番前の支度に向かう姿も当たり前の光景。昔からそうだから、これが普通なんでしょうね。

 変なところもありますよ。本気で女の人のお尻ばかり見ているんですから(笑)。アスリートを見るときもそこばかり。「あいつ、いいケツしてるからイイぞ」って、何がいいんだか(笑)。
「馬だってそうだろ」って、訳わかんない(笑)。この前もアタシが歌い終わって舞台袖に下がるとき、ボソッと「お〜、いいケツしてるな〜」って。
アタシは、昔からドレスの下にパンツをはかないことが多いんです。ラインが出ると奇麗じゃないでしょ。だから、歌番組のスタジオでも後ろにいるバンドの皆さんとかが「オ〜ッ」って(笑)。

 梅沢さんがあれだけ忙しくしているのは、舞台にお金がかかるからでしょう。とにかく踊りの衣装も素晴らしい。
本物なんです。これはお母さまの教え。「常に本物を使いなさい」って。この言葉が頭から離れないんでしょうね。

 梅沢さんはなんか私と似ているようで真逆のような感じ。不思議と興味が湧いてくる。だから舞台が10年以上も続いているのかなぁ。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/313516

証拠動画
https://youtu.be/IuCUaU8B5jU