女優・田中道子が1級建築士に合格「夢見た資格」受験要件の緩和も”追い風”

 女優田中道子(33)が、令和4年の1級建築士の試験に合格したことが27日、所属事務所の公式サイトで発表された。9月6日に1次試験にあたる「学科の試験」に合格し、今月26日に2次試験にあたる「設計製図の試験」に合格した。現役の女優が1級建築士の受験に合格したのは前例がないとみられる。

 国土交通省のホームページによると、令和4年1級建築士試験の「学科の試験」は全国62会場で3万7人が受験し、6289人が合格して合格率は21・0%。

 「学科の試験」合格者のみが受験できる「設計製図の試験」は10月9日、全国53会場で1万509人が受験。結果3473人が合格し、合格率は33・0%だった。

 総合では3万5052人が受験して3473人が合格、合格率は9・9%だった。例年約10%の厳しい合格率で、田中は難関国家資格を見事に勝ち取った。

 浜松市出身。公立の静岡文化芸術大学卒業後、2級建築士の資格を取得。建築会社に就職を希望していた際、現所属事務所「オスカープロモーション」の関係者を通じて芸能界入りを決意し、16年、テレビ朝日系ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」で女優デビューした。

 田中は、所属事務所の公式サイトでコメントを発表。「令和4年一級建築士試験に合格したことをご報告致します。学生の頃から、いつかは…と夢見た資格でしたので感慨無量です。二級取得から約8年ぶりの猛勉強で、理解が追いつかず悔し涙を流す事も多くありましたが、熱心に指導してくださった資格学校の先生方、そして資格取得に応援してくださった関係者の皆様、ファンの皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。現時点では資格を取得しただけですので、今後も建築の知識を広げていき、いつかは建築界に携わったり、芸能のお仕事にも活かしたりできるよう精進してまいりますので、今後もご声援いただけたら嬉しいです」としている。

 ○…国交省のHPによると、令和2年から建築士試験の受験要件が変更。建築士試験の受験要件となっている実務試験について、免許登録までに積んでいればよいことになったとしている。これにより、大学卒業後すぐに試験に合格し、その後実務経験を経て免許登録するといったことも可能になった。受験要件変更は女優業で多忙な田中が1級建築士にチャレンジする追い風にもなったようだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/50b1af320fd7140f50ededff1ec111e58a6090ec