https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221228/k10013937021000.html

JR鹿児島本線 特急列車と人が接触 架線切れ一部で運転見合わせ

28日午後、北九州市にあるJR鹿児島本線の九州工大前駅で、特急列車と人が接触し、線路の架線が切れるなどして一部の区間で運転できない状態が続いていて、JR九州が復旧に向けた作業を急いでいます。

JR九州によりますと、28日午後1時すぎ、北九州市にある鹿児島本線の九州工大前駅で、特急列車「ソニック23号」が人と接触しました。

この事故で乗客にけがはありませんでしたが、車両に電気を送るためのパンタグラフが壊れ、線路の架線が切れているのが確認されました。

現場では車両を動かせなくなり、午後9時現在、鹿児島本線の小倉駅と折尾駅の間の上下線で運転ができない状態が続いています。

JR九州が、自力で走行できなくなった列車を別の列車で押して移動させるなど、復旧に向けた作業を急いでいます。

運転再開は28日午後11時ごろを見込んでいるということですが、作業の進捗(しんちょく)によっては運転再開の時刻がずれ込む可能性もあるとして、最新の情報を確認するよう呼びかけています。

また、警察によりますと、特急列車と接触した男性の死亡が確認されたということです。

NHKのヘリコプターからの映像では、特急列車「ソニック」が線路上で停止したままになっています。

また、車両の上部にあるパンタグラフが壊れている様子や、切れた架線が駅のホームの上に垂れ下がっている様子が確認できます。
JR小倉駅は混雑
北九州市の九州工大前駅で起きた事故の影響で、JR小倉駅は帰省しようとする人たちなどで混雑しています。

JR小倉駅の改札前では、利用客が電光掲示板の表示を見て状況を確認したり、駅員がアナウンスで列車に遅れが出ていることを伝えたりしていました。

大分へ帰省する予定だったという10代の大学生は「こればかりはしかたがない。列車が動かなければこっちでもう1泊してあした帰ろうと思います」と話していました。

沖縄から観光で訪れているという20代の女性は「旅行者にとって足止めはつらいですね。土地勘もないのですが、新幹線で帰ろうかなと作戦を練っています」と話していました。

福岡県芦屋町の自宅へ帰宅するという82歳女性は「事故はしょうがない。時間が合えばバスで帰ろうと思います」と話していました。