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埼玉・飯能3人殺害から1週間、動機の解明進まず…容疑者は供述拒否続ける
埼玉県飯能市の住宅で住人の夫婦とその長女が殺害された事件は1日で1週間がたつ。夫への殺人容疑で送検された斎藤淳容疑者(40)は県警の調べに供述拒否を続けており、3人の命が奪われた事件の動機は、なお見えてこない。
3人の遺体が見つかった住宅の周辺などを調べる捜査員ら(25日午前、埼玉県飯能市で、読売ヘリから)=佐藤俊和撮影
捜査関係者によると、斎藤容疑者は取調室での雑談には応じ、「大学で映像関係のことを学んだ」などと話すものの、事件については「言いたくありません」と供述を拒んだり黙り込んだりしているという。
夫婦宅では2021年8月以降、車や門扉が傷つけられる被害が相次ぎ、斎藤容疑者が22年1、2月に器物損壊容疑で3回逮捕された。斎藤容疑者はその際も供述拒否を続け、結局は嫌疑不十分で不起訴とされた。当時、夫婦側は同じ住宅街で約60メートルの距離の家に住む斎藤容疑者を知らなかったとみられ、県警にも「恨まれる覚えはない」と話していた。
斎藤容疑者は無職で1人暮らし。親族が経済的支援を続け、近年は近所付き合いもほとんどなかったとされる。携帯電話も所有しておらず、襲撃前の行動の把握にも時間がかかるとみられ、ある捜査幹部は「器物損壊事件もそうだったが、供述拒否を突破しないと動機の解明は難しい」と話す。
事件は12月25日朝に発生。米国籍のビショップ・ウィリアム・ロス・ジュニアさん(69)、妻の森田泉さん(68)、東京都内から帰省中だった長女の森田・ソフィアナ・恵さん(32)が鈍器のようなもので頭や首を殴打されて殺害された。防犯カメラの映像などから浮上した斎藤容疑者が約15時間後に逮捕され、容疑者宅からは血のついた衣類やオノのような刃物、鈍器が押収されている。