女性の「理系嫌い」は日本の社会風土の産物だ 『なぜ理系に女性が少ないのか』横山広美氏に聞く

日本の大学の理系学部は、他国と比べ学生の女性比率が非常に低い。
その背景には、「優秀さは男性のものであり女性には不要である」という「社会風土」があると本書は指摘する。

この問題に、2017年から3年間、男女3人ずつ計6人のチームで取り組んだのが、
本書の基になった研究プロジェクトです。

研究では「日本の社会風土」を中核としました。
海外の先行研究では、理工系分野で学ぶ女性が少ない理由として、
①分野の男性的カルチャー、②幼少時の経験、③自己効力感(自分は目標を達成できるという自信)の
男女差の3つが挙げられていて、この枠組みは私たちにとっても有益でした。

でも、日本の現状はそれだけでは説明できないようにも思える。
男女の不平等が多く潜んでいる日本の社会風土が、女性の理系進学にも影響しているのではないか、と。
そこで4つ目に加えたのが、「性差別についての社会風土」です。
https://toyokeizai.net/articles/-/642426