病気のサインになる「ウンチの色」注意すべき3色
毎日チェックすべき便、得られる情報は多い

自分のウンチ、毎日きちんとチェックしているだろうか。

「見ていない人が結構いると思うのですが、便には病気のサインが隠れていることも。自分の便の状態をきちんと知っておくことが大事です」と話すのは恵比寿クリニックの宗林祐史院長。

なかでも注意したいのが色だという。どんな病気が隠れているのかを詳しく聞いた。

湯葉色のウンチが危険な理由
──ウンチの色ってそんなに大切なんですか?

例えば、意識のない急患が運ばれてきたとき、血液検査で貧血が判明したら、僕らは肛門に指を突っ込んで、便の色を確かめます。そして、便の色が黒い場合は胃潰瘍からの出血を考えて輸血や胃カメラの準備をします。それぐらい便から得られる情報は多いんです。

──そうなんですね! ちなみにヤバいウンチの色とは?

気をつけたいのは3色。まずはレモンイエローのような白。湯葉みたいな色ですね。

──湯葉ですか……。

ウンチが茶色い理由は、肝臓で作られる胆汁という消化液がもとになっています。ところが肝臓が炎症を起こしたり、胆汁の通り道である胆管が詰まると、胆汁が腸の中へ排出されなくなるので、ウンチは白くなります。

──胆管はなぜ詰まるんでしょうか?
1つめの理由は胆石です。ただ、この場合はお腹が痛くなったり、吐き気がするので、ウンチが白くなる前にわかります。もう1つは膵臓がんや胆道がんの腫瘍が胆管を圧迫した場合。このケースでは便が白くなる以外に、ほぼ症状がないこともあります。

ちなみに行き場を失った胆汁は、体内に吸収されるので、肌や白目が黄色くなったり、紅茶のように茶色い尿が出たりします。ただ、こちらも徐々に黄色くなっていくので、自分では気付かない人が多い。やっぱり便の色がいちばんわかりやすいですね。

──がんが原因で便が白くなったときには、手遅れですか?

これは難しいところです。例えば胆管から離れたところに腫瘍ができた場合は、胆管は圧迫されず便は茶色いままなので、がんの発見が遅れることもある。そう考えると、胆管の近くに腫瘍ができた方が、助かる確率は高いともいえます。こればかりは運としか言えません。

そのときどきの病気の悪性度合いなどによりますので、白い便だからいいとか悪いというわけではありません。

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