全国でたった3人 剣道と居合道“ダブル八段”の70歳剣士 妻もすごかった
剣道八段の腕前を持つ是枝幸也さん(70)=鹿児島市谷山中央3丁目=が、居合道でも八段に合格した。全日本剣道連盟によると“ダブル八段”は全国で3人目。「剣道も居合道も人間形成の道。後進に伝える責任を重く受け止めたい」と気を引き締める。
相手と対峙(たいじ)する剣道と違って、己のイメージした仮想敵を肌で感じながら演武する居合道。昨年11月に東京であった審査で、合格率6.1%の難関を突破した。5度目の挑戦で悲願を達成し「信じられない。いまだに実感がわかない」と相好を崩す。
「毎日刀を握る。ゴールがないのが武道の世界」。自宅にある20畳ほどの道場は、家を建てた二十数年前に造った。剣道、居合道ともに七段の妻・和子さん(69)と鍛錬を重ねる日々だ。「近くにいい相談相手がいる。遠慮なく言ってくれて助かる」と感謝する。
居合道との出合いは種子島の星原中学校(現在は閉校)で学校事務をしていた23歳の時。当時、地区であった講習会がきっかけだ。幼い頃から「当時はみんな小刀を持っていて鉛筆を削ったり木剣を作ったりした。人一倍、刀への憧れが強かった」と言い、居合道は魅力的に映った。
刀と竹刀を手に、どちらの道も極めてきた。「剣道は居合道のためになるし、居合道は剣道のためになる。八段に恥じないよう、これからの修行は一層厳しくなる」。13人の弟子たちと稽古に励む日々は続く。は
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