カフェイン一定量摂取で”100m走速くなった” 研究結果

コーヒーなどに含まれるカフェインを摂取したあとで100メートル走をしたところ、タイムが速くなったとする研究結果を立命館大学のグループが発表しました。

カフェインは、一定量を摂取すると筋力や持久力などの身体能力を一時的に高めるとされていて、立命館大学スポーツ健康科学研究科博士前期課程の松村哲平さんなどのグループは短距離走での効果を確認しようと実験を行いました。
実験には平均年齢20歳の短距離走の男子選手13人が参加し、体重1キロあたり6ミリグラムのカフェインを事前に摂取した場合としていない場合で、100メートル走のタイムを比べました。
その結果、カフェインを摂取した場合の平均タイムは11秒26で、摂取していない場合と比べ0秒14速くなったということです。
特に、スタートから20メートルまでの区間で速くなっていて、カフェインが瞬発的な加速力に関係している可能性があるとしています。
研究グループは、カフェインの効果が陸上競技の100メートル走で確かめられたのは初めてだとしていて、研究グループの松村さんは、「今後、作用のメカニズムを解明したい」と話しています。
一方、今回の研究について日本陸上競技連盟医事委員会は、競技のパフォーマンス向上を目的としたカフェインの摂取は、副作用のおそれがあること、ドーピングに近い意味を持つ行為であることなどから積極的な使用は推奨しないとしています。

【過剰摂取に注意を】
厚生労働省によりますと、カフェインの摂取量に基準は設けられていませんが、過剰に摂取すれば、めまいや心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気などの健康被害をもたらすことがあるとしています。
カフェインを多く含む栄養ドリンクなどを大量に飲んだことで中毒死した事例もあり、摂取量には注意が必要です。

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20221226/2000069477.html