2022年12月28日 12時35分

アメリカやカナダで廃棄されたプラスチックごみの一部が、プラスチックごみの輸入をほぼすべて禁止しているインドに行き着いていることが分かりました。各国でリサイクルされたと思われる大量のプラスチックがなぜこのようなルートをたどるのかについて、Bloombergが調査報告を行いました。

アメリカの自治体から廃棄されたごみはリサイクル業者の手に渡り、資源として世界各国に輸出されます。資源が行き着く先の一つがインドのウッタルプラデーシュ州ムザファルナガルです。この地域の主要産業は製紙業であり、30以上の工場が点在しているとのこと。インドの製紙会社は年間600万トンもの古紙を輸入しており、そのほとんどを北米から調達しています。

インドが輸入する古紙の中には、食品の包装や封筒に含まれるラベルなど、さまざまな種類のプラスチックが混ざっています。このようなプラスチックを含む古紙を輸入してしまうことにより、インドは年間50万トンものプラスチック廃棄物を国内に持ち込んでいると見られています。インドでは古紙へのプラスチック混入率を2%までと定めていますが、港湾でのチェックが甘いため、その多くは見過ごされているのが現状だそうです。

https://gigazine.net/news/20221228-plastic-burn-in-india/