作者は、静岡県浜松市で両親と暮らす酒井友章(さかい・ともあき)さんだ。2001年生まれの酒井さんは、幼稚園の頃から現在まで15年ほどこうした作品をつくり続けてきた。

 そんな酒井さんが最初に興味を示したのは、「車」だった。母親が乗車していたこともあって、とくに日産車を好むようになり、様々な車種を覚えては口にするようになったという。「初めて発した言葉は『ママ』ではなく『マーチ』だったんです。車に乗るとマーチばかり追いかけていましたね。暗闇を通過する車もライトの形で判断して言うことができたんです」と母の幸子さんは教えてくれた。そんな酒井さんに転機が訪れたのは、幼稚園の卒園式を間近に控えたある日のこと。

「お迎えに行ったときに、幼稚園の先生たちが『友章くんがこんなことをしました』って教えてくれたんです。ダンボールを冷蔵庫に見立てて並べていたようで、そのときから『冷蔵庫』をつくり始めたんです」。



へー……