「ロミオとジュリエット」で未成年時のヌードを使用されたとして71歳英女優が提訴(東スポWEB)
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1968年のクラシック映画「ロミオとジュリエット」に主演したレナード・ホワイティング(72)とオリヴィア・ハッセー(71)が、同作の中で当時16歳と15歳だった2人のヌードシーンを使用したのは未成年への性的虐待だとして、米映画会社に対して損害賠償を求める訴えを起こしたことが分かった。

米芸能誌「バラエティ」によると、2人は昨年末、賠償金5億ドル(約654億円)を求め、パラマウント・ピクチャーズを相手取り、米カリフォルニア州ロサンゼルス郡の裁判所に提訴した。

イタリアの巨匠フランコ・ゼフィレッリ監督による同作品は、シェイクスピアによる原作に登場する主人公2人の年齢に忠実に近づけるため、当時十代半ばだったホワイティングとハッセーがキャスティングされた。

「ロミオとジュリエット」は英国とイタリアの合作で、パラマウントが配給した。2人が演じたロミオとジュリエットの初夜を描いた衝撃のヌードシーンは当時大いに話題を集めた。製作費は85万ドル(約1億1000万円)に対して売上は3890万ドル(約50億円)で、興行的にも大成功した。

訴状によると、ゼフィレッリ監督(2019年没)は撮影前、2人に対して、映画にヌードシーンはなく、ベッドシーンでは肌色の下着を着用して撮影すると説明していた。ところが撮影日になると、監督は2人に全裸で演じるよう懇願し、「もしできなければ作品は失敗に終わる」と迫ったという。

さらに、実際の撮影で監督は、固定されたカメラ位置を2人に伝えた上で、ヌード自体は撮影せず、映画でも使用しないと約束したとされる。映画では露出したハッセーの胸や、ホワイティングの臀部が使われた。

それにより2人は公開から55年経った今も精神的、感情的苦痛を訴え、信頼していた監督に裏切られたことによる不信感から、その後の出演機会を失ったと訴えている。

ちなみに、イタリアのクラシック作曲家ニーノ・ロータによる「ロミオとジュリエット」のテーマ曲は世界の映画音楽の金字塔として、現在に至るまで広く親しまれている。また、ハッセーはその後、歌手の布施明と1980年から9年間結婚していた。