声を聞いて・宗教2世:エホバの証人、子どもへの「むち打ち」はなぜ? 教団広報に聞く | 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20230102/k00/00m/040/116000c

親の信仰の影響を受けて育つ「宗教2世」の問題が注目される中、キリスト教系新宗教「エホバの証人」では、複数の2世信者らが、幼少期に親からむちで打たれたとの証言をしている。なぜなのか。

エホバの証人は、聖書の記述を厳格に守る教義で知られる。教団のホームページ(HP)によると、聖書に「むちを控える人は子供を憎んでいる。子供を愛する人は懲らしめを怠らない」などの記述があることが影響しているという。

HPでは「懲らしめとは親のための感情のはけ口ではない。過ちを犯した子供を教えるものであるべきで、腹立ちまぎれに身体的な懲らしめを与えるなら間違った教訓を与えることになる」として虐待をしないよう求めている。

ただ、聖書の解釈は時代や国、地域、文化、家庭によって異なるのが実情だ。国内の一部地域では幹部からむち打ちを促されたとの証言もある。

「エホバの証人」日本支部の広報担当者は「教団として暴力を肯定することはしてこなかったが、1990年代には誤った解釈でむち打ちなどがされていたことは聞いている。教えを実行する選択はあくまで個人にあるが、2000年代に入ってからは正しく解釈できるよう、DVDなどにして教えを伝える努力を重ねている」としている。【山田毅】