ロシア大統領府によると、ロシア軍は4日、極超音速巡航ミサイル「ツィルコン」を搭載したフリゲート艦「アドミラル・ゴルシコフ」を実戦配備した。
搭載艦はロシアのウクライナ侵略を巡り対立している米欧をけん制するため、大西洋などを航行する。

 プーチン氏は4日のセルゲイ・ショイグ国防相らとのオンライン会議で、ツィルコンは「比類ない兵器だ」と誇示し、搭載艦の大西洋や地中海などへの遠洋航行を命じた。
また、「ロシアの安全を守るため、さらに露軍の戦闘能力を高める」と述べ、最新兵器の生産を続ける考えを示した。

 ツィルコンの飛行速度は音速の9倍(マッハ9)以上、射程は1000キロ・メートル以上で、最新のミサイル防衛網を突破できるとされる。航行中に発射に関する訓練も行われる。

 米政策研究機関「戦争研究所」は4日、今回の発表に関し、「(搭載艦が)ウクライナでの侵略作戦の支援に回る可能性は低い」と指摘した。また、「露国防省が(ウクライナ侵略の)軍事的失敗から注意をそらそうとしているようだ」との見方を示した。
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