30年ぶりの円安で海外へ出稼ぎに出る日本人が急増している。だが、高賃金を得られる一方で生活コストがかさむリスクもある。成功の鍵は何なのか? 今回はカナダの飲食店で月50万円ほど稼いでいる日本人男性のライトさんに話を聞いてきた。彼はどうやって今の収入を手に入れたのだろうか。その秘策に迫る。


▼ライトさん(30歳)
職業:飲食店のホール
月給:約50万円(約4800カナダドル。取材時のレートで換算)
お客さんは平均して会計の15%ほどのチップをくれる。髪色や髪形も自由

3年前に脱サラしてカナダに移住
 日本への将来の不安から、20代のうちに海外での生活を経験しておこうと思い立ったライトさん(30歳)。

「給料はなかなか上がらない、年金もいつ受給できるかわからない。それなら日本以外で生活できる選択肢をつくっておきたかった」と、3年前に脱サラした後、’20年末にカナダのバンクーバーを訪れた。

時給は1600円なのに月収は50万円近く、そのワケは…
 現地での仕事は、留学生向けの掲示板サイト「JPcanada」でリサーチし、日本人オーナーのラーメン店で働くことに。時給は1600円。フルタイムで働いても月給は25万円ほどの計算だが、ライトさんは月50万円近く稼いでいるという。

お店選び次第でチップが高額に
「バンクーバーでは、飲食店やバーだとチップを払うのが当たり前。チップは多い時で月25万円ほどもらえるので、時給と合わせて月収は50万円に。

 カナダのラーメン店はレストランのような高級な雰囲気の店もあり、富裕層のお客さんも多く、そのぶんチップの額も膨らみます。

 人気で客単価の高い飲食店で働くと効率よく稼げるでしょう。混雑時に英語で対応するのはとても苦労しますが、英語を勉強するチャンスだと思って頑張っています(笑)」

 住まいはシェアハウスでインフラとWi-Fi込みで月約5万円。外食するとランチでも最低1500円は超えるが、パスタなどの安い食材で自炊をして、食費は月3万円に抑えている。

 働き方と暮らし方次第では、月40万円近い貯金も実現できそうだ。

▼1か月の生活費
家賃:5万2000円
食費:3万円
交通費:1万円
交際費:2万円
カフェ代など雑費:2万円
合計:13万2000円

https://news.yahoo.co.jp/articles/ca44a4a78be5fd00ff2faba29d5e902fcfed2c5c