アメリカ政府の規制で深刻な危機に陥ったHuaweiの年間売上高が前年比で微増となり「危機的状態を脱した」と宣言
https://gigazine.net/news/20230106-huawei-moving-safe-zone/

中国の大手テクノロジー企業であるHuaweiに対して、アメリカ政府はかねてから「国家安全保障上の脅威」として厳しい規制を行っています。Huaweiは規制の影響でビジネスに大打撃を受けていましたが、2022年の売上高は前年比で微増となり、底を脱したことが報じられています。

Huawei Says It Is Out of ‘Crisis Mode’ as Annual Revenue Stabilized - WSJ
https://www.wsj.com/articles/huawei-says-it-is-out-of-crisis-mode-as-annual-revenue-stabilized-11672375493

Huaweiは2021年に深刻な売上高の減少に苦しみましたが、2022年第3四半期の売上高は前年同期比6.5%増の1442億元(約2兆8000億円)を記録し、
第4四半期にも前年同期比5.5%増の1911億元(約3兆7000億円)の売上高を達成しました。
その結果、2022年の年間売上高は前年比0.4%増の6369億元(約12兆3000億円)となり、Huaweiは売上高の減少に歯止めがかかったとの見解を示しています。

アメリカの制裁が強まる以前のHuaweiはスマートフォン事業に大きな力を入れており、2019年にはAppleをしのぐ世界2位の出荷台数を誇りました。
しかし、アメリカの制裁によってスマートフォンを含む消費者向けデバイスの販売が衰退し、Huaweiのビジネスは大きな打撃を受けました。

この状況を打開するため、Huaweiはソフトウェアやクラウドコンピューティングサービス、スマートカー事業といった新たなビジネスの開拓に注力したほか、
特許や技術サービスなどの幅広い販売も行って代替となる収入源の確保に走りました。HuaweiのグローバルIP責任者を務める樊志勇(アラン・ファン)氏によると、
2022年のHuaweiはスマートフォン・スマートカー・ネットワーク・IoTなどの分野で、20件を超える特許ライセンス契約に署名したとのことです。

Huaweiの徐直軍(エリック・シュー)会長は新年の辞で、
「2022年、私たちは危機的状況から脱出することに成功しました。アメリカの規制はもはや私たちのニューノーマルであり、私たちは通常通りのビジネスに戻っています」
「マクロ環境は不透明ですが、デジタル化・脱炭素化こそが私たちの進むべき道であり、将来のチャンスであることは明らかです」
と述べました。