年頭記者会見の席上、2023年に挑戦する大きな課題の1つとして「異次元の少子化対策」を上げた岸田首相。
しかしながらその具体的な内容は何一つ決まっておらず、多くの国民から疑問の声が上がっています。
今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、「まずは子どもたちを救うのが先」として、
あまりにも多くの子供が食事すら満足に取れないという我が国の惨状を訴えるとともに、まったく手を打たぬ岸田政権を批判。
さらに欧州各国で合計特殊出生率を回復させた「最大の少子化対策」を紹介しています。

異次元の無能首相にきっこからの提案
「アベノミクスの失敗」を隠すために、日銀の黒田東彦総裁が当初の「2年間」という公約を完全に無視して強行し続けて来た
「異次元の金融緩和」がようやく終わると思ったのも束の間、今度は岸田文雄首相が4日の記者会見で
「異次元の少子化対策」などと言い始めました。それも「異次元の少子化対策を行ないます」と断言したのならともかく、
なんと「異次元の少子化対策に挑戦し、若い世代から『ようやく政府が本気になった』と思って頂ける構造を実現すべく、
大胆に検討を進めてもらいます」って、またまた「検討」&「丸投げ」です。

さすがにコレにはネット上でもお茶を噴き出す人が続出し、「異次元の少子化対策って、もしかして二次元の彼女まで
『子ども』として数えるのか?」だの「異次元の少子化対策って、成人年齢を60歳に引き上げて、
59歳までの国民を全員『子ども』と見なすのか?」だのと、まるで大喜利状態になってしまいました。
さらには、8日放送のTBS『サンデー・ジャポン』に出演したモデルでタレントの藤田ニコルさんも
「この言葉を聞いた時に『えっ?』ってなっちゃって。今まで本気じゃなかったんだって、絶望しちゃったというか‥‥」と呆れていました。

岸田首相は、この「異次元の少子化対策」の基本方針として、「児童手当など経済的支援の強化」「子育てサービスの強化」
「働き方改革の推進」の3本柱を挙げましたが、これらは今までさんざんやって来たことで、何ひとつ目新しいものはありません。
さらには、具体策もゼロで財源にも言及せず、ただ単に「異次元の少子化対策」というインパクトのある看板を掲げただけなのです。
その証拠に、この「異次元の少子化対策」の具体的な内容については、子ども家庭庁に指示して「これから決める」と言うのです。

思い起こせば一昨年10月の就任会見でも、岸田首相は「新しい資本主義」という看板を掲げましたが、
あの時も具体的な内容はいっさい口にせず、「成長と分配の好循環」という抽象的なお題目を壊れたボイスレコーダーのように
繰り返すだけでした。そして、それでも一部の記者が「具体的な内容は?」としつこく食い下がると、
こともあろうに岸田首相は「具体的な内容は『新しい資本主義実現会議』を発足してこれから決めて行きます」と抜かしたのです。
そして、1年以上が過ぎた今も、国民の誰ひとりとして「新しい資本主義」が一体何なのか、まったく分からないままなのです。

「新しい資本主義」しかり「異次元の少子化対策」しかり、具体的な内容など何ひとつ決まっていないのに、
取りあえずインパクトのある看板だけ掲げて「やる気感」や「やってる感」をアピールし、内容は後から考えるって、
国民をバカにするにもホドがあります。さらに言えば、この「新しい資本主義」は安倍晋三元首相の「新しい判断」の二番煎じ、
「異次元の少子化対策」は日銀の黒田総裁の「異次元の金融緩和」の二番煎じで、
ネーミングにすらオリジナリティーのカケラもありません。
https://www.mag2.com/p/news/563226