「チロリアン」訴訟、総本舗と本家が和解…本家が商品名を「ヨーデルン」に変更へ(読売新聞オンライン)
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菓子製造販売「千鳥饅頭(まんじゅう)総本舗」(福岡市)が、看板商品「チロリアン」の商標権を侵害されたとして、「千鳥屋本家」(福岡県飯塚市)などに名称の使用中止や損害賠償を求めた訴訟があり、大阪地裁で和解が成立した。本家側が商品名を変更し、解決金として5000万円を支払う。和解は昨年12月27日付。

訴状などによると、「千鳥饅頭」で知られる千鳥屋は、1630年に佐賀県で創業した和菓子屋が始まりで、戦後に事業を発展させた女性(1995年に死去)の息子4人がそれぞれ事業を引き継ぎ、次男が総本舗、五男が本家を設立した。

チロリアンはクリームをクッキー生地で包んだ菓子で、千鳥屋が1962年に販売を開始し、総本舗が商標権を所有している。本家も同じ名称の商品を取り扱っており、総本舗が2019年に提訴していた。

和解条項で、本家は4月以降、チロリアンの名称の使用を中止し、商品名を「ヨーデルン」に変更することに加え、包装のイラストも使わないとしている。

本家は取材に対し、「和解したということ以外は答えられない」としている。

三男が事業を引き継いだ「千鳥屋宗家」(兵庫県)も「プレミアムチロリアン」の名称の菓子を販売しており、総本舗は宗家に対しても商標権の侵害だとして同様に大阪地裁に提訴し、争いが続いている。