米IT大手グーグルの基本ソフト「アンドロイド」を搭載したスマートフォンで、追加された緊急通報機能が原因となった110番への誤通報が増加している。電源ボタンを連続で5回以上押すと自動的に緊急通報先に発信する仕組みが原因とみられ、警察が注意を呼びかけている。

 注意喚起をしている長野県警によると、2022年の110番への誤通報は前年から8253件増の1万3453件。前年の2・6倍に急増した。誤通報は「昨春くらいから増え始めた」と県警通信指令課の渡辺誠管理幹は話す。

 課内で「アンドロイドのバージョン更新が原因かも」との声があがり、昨年12月の緊急通報機能を使った誤通報のうち300件余りを調べると、そのほとんどがアンドロイド端末からの通報だった。県警は安全を確実に確認するため、無音であっても通報者にかけ直すことにしているが、その際に判明したという。

 なぜ誤通報が増えてしまうのか。県警が注意を呼びかけるのは21年10月にリリースされた「アンドロイド12」以降の基本ソフトのバージョンを搭載したスマホ。電源ボタンを5回以上連続で押すと、登録された通報先に自動的に電話をかける機能があるという。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASR1L6GR6R1LUOOB00H.html