韓国・ソウル(CNN) すでに世界最大の海軍を有する中国が軍備拡大を続ける中、米海軍大学校の教授は米国の軍事計画立案者に警告を発している。海上戦では必ずと言っていいほど、相手より大規模な艦隊が勝利するというのだ。

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サム・タングレディ教授は米海軍協会の機関誌「Proceedings」1月号に寄稿し、歴史を教訓とするならば、米中が争うことになれば数で勝る中国が米軍を打ち負かすだろうと述べている。

元海軍大佐で、現在は米海軍大学校の教授を務めるタングレディ氏は、紀元前500年のギリシャ・ペルシャ戦争から冷戦中の代理戦争や内政干渉に至るまで、28件の海上戦を調査した。その結果、実際に優れた技術力が数の優位性に勝った例はわずか3件だった。

「それ以外の戦いではいずれも、勝利をもたらしたのは数の優位性だった。軍事力が同等の場合は、優れた戦略または指揮官の力量だった」とタングレディ氏は書いている。「この3つはしばしば切っても切り離せない。一般的に、大規模な艦隊を運用すれば訓練の拡充が容易になるし、時には上層部が戦略条件に心を砕いている指標にもなる」

3つの例外――11世紀、16世紀、19世紀の戦争――は、とくに熱心な学者以外の人間にはなじみがないだろう。だがそれ以外の戦争、すなわち数が技術力に勝った戦いはよく知られている。

例として、19世紀初頭のナポレオン戦争を見てみよう。

「フランスの軍艦は設計技術や造船技術で勝っていたが、最終的にナポレオンの(英仏)海峡横断を阻止したのは、英国海軍の圧倒的な数だった」(タングレディ氏)

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