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三浦まるごと給食に 川崎市「中学校給食献立コンクール」 最優秀賞に丸橋さん

中学生自身が学校給食のメニューを考える川崎市教育委員会の「中学校給食献立コンクール」で、高津区の東高津中二年の丸橋丈(じょう)さん(14)=写真=の「三浦をまるごと味わおう」が最優秀の市長賞に輝いた。三浦半島・三崎のマグロをアレンジして主菜に置いた献立で、丸橋さんは「協力してくれた家族や学校に感謝したい」と喜びを語った。(渡部穣)
 同コンクールは、生徒が考えた献立を給食として提供することで食への理解と給食への関心を深めようと二〇一八年度から始まり、今回で五回目。「みんなで創る健康給食」のテーマでアイデアを募集し、千百三十八点の応募の中から丸橋さんが選ばれた。
 丸橋さんの献立は三崎のマグロ、三浦市産のキャベツと大根を使うのが特徴。主菜に「まぐろの塩麹(こうじ)唐揚げ」、副菜に「キャベツの塩こんぶあえ」、汁物に「三浦大根と大根葉のみそ汁」を並べた。「三浦の朝市に行ったときに、三浦の食材の多さに驚いた。そのときに食べたマグロのおいしさに驚き、みんなにも食べてもらいたいと思った」と振り返る。
 家庭でも時々料理に挑戦しているという丸橋さん。学校給食に生のマグロを出すわけにはいかず、火を通した試作を繰り返し、以前母親が使っていた塩麹の唐揚げにたどりついた。理科が得意で賞を取ったこともあるといい「実験」を繰り返して味を試す方法が実を結んだ。
 市教委によると「地産地消を意識して県産(三浦市)の食材を多く使用し、栄養バランスがきちんと考えられていることが評価された」という。
 十九日に東高津中を訪問して試食した福田紀彦市長は「おいしくいただいた。彩りも、食欲が湧くように考えられていた。家でもやってみたい」などと笑顔で評価した。丸橋さん考案の給食は、一月中に五十二校の全中学校で約三万三千食が提供される予定という。