神戸 集合住宅で火事 4人死亡 4人が意識不明の重体

22日未明、神戸市の集合住宅で火事があり、4人が死亡し、4人が意識不明の重体となっています。

警察によりますと22日午前1時半ごろ、神戸市兵庫区湊町の3階建ての集合住宅の1階部分から炎が上がっているのを住人の男性が見つけ、消防に通報しました。
火はおよそ1時間後にほぼ消し止められましたが、この火事で、男性4人が遺体で見つかりました。

また、消防によりますと、ほかにも40代から70代の男性4人が病院に搬送され、いずれも意識不明の重体だということです。

建物にはあわせて31の部屋があり、1階部分100平方メートルのうち50平方メートルが焼けたほか、2階部分も一部が焼けたということです。
火が出たとき、建物の中には30人ほどがいたとみられていますが、死亡した4人はいずれも1階で見つかったということです。

住人によりますと、部屋の多くは3畳一間で、1人暮らしの高齢の男性が多く入居しているということです。

現場はJR神戸駅から南に1キロほど離れた企業の事務所や集合住宅が立ち並ぶ地域で、すぐ近くをJR神戸線の線路が通っています。

警察と消防は当時の詳しい状況や火事の原因について調べています。

“1階には体の不自由な人が多い”
火事のあった建物の2階の角部屋に住んでいたという河田義美さん(77)は、「火事があった時はちょうど寝ていましたが、『おーい、火事や火事や!』という声に気づいて、靴に履き替える暇もなくスリッパのまま外階段を使って逃げました。黒い煙が充満して、2階にもまわってきて、逃げる時に煙を吸って苦しい感じがしました」と当時の様子を語りました。

河田さんによりますと、建物の1階の部屋には体の不自由な人が多く、車いすを使っている人や、ヘルパーに買い物をしてもらう人もいたということです。

1階に住む男性「白い煙が立ちこめていた」
火事のあった建物の1階に住む89歳の男性は、「誰かが扉をドーンと蹴る音で起きました。もうすでに正面の出入り口からは出られなくなっていて、建物には白い煙が立ちこめていました。裏口から避難できましたが、その時に煙を吸ってしまいました。
私が見るかぎり、1階の住民で避難できている人は3人程度しかいませんでした」と話していました。

3階に住む男性「焦げ臭いにおいで目が覚めた」
火事のあった建物の3階に住む60代の男性は「焦げ臭いにおいで目が覚めました。外に出て1階の様子を見に行って火事に気づきました。部屋に戻るとすでに白い煙が立ちこめていて、急いで荷物をまとめて避難しました」と話していました。

近所に住む女性「現場はすごい煙」
火事の現場近くに住む50代の女性は「多くの消防車のサイレンの音を聞いてどこかで火事があったのかと思っていたら近くで音が止まったので様子を見に来ました。現場はすごい煙で消防隊員が部屋の中にいた人を救助していました。
建物には多くの人が住んでいて周辺にも燃え移らないか心配でした」と話していました。

現場近くで働く男性「高齢の男性をよく見かける」
現場近くの鮮魚店で働く65歳の男性は「建物では高齢の男性が出入りする様子をよく見かけます。火事が起きたときは白い煙が立ち上っていて建物の2階の外階段には立ち尽くすおじいさんがいました」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230122/k10013956681000.html

https://i.imgur.com/IqyQGph.jpg
https://i.imgur.com/JY8P1uS.jpg