昨年10月12日の記者会見において、松谷秀治社長は「値上げをしない」と宣言。その発言の裏側には、円安によりアジアを中心とする海外の約500店舗の増益が見込めるので、値上げしなくてもいいという算段があるという。しかも、松谷社長は会見でさらなる値下げをも検討していることも語っていた。また1月11日に行われた記者会見でも、重ねて値上げしない方針を明らかにした。
サイゼリヤといえば、「ミラノ風ドリア」(税込300円、以下同)、「辛味チキン」(300円)、「マルゲリータピザ」(400円)など500円以下で食べられるコストパフォーマンスのいいメニューがズラリと揃っている。
7月27日に日本生産性本部サービス産業生産性協議会が発表した「JCSI(日本版顧客満足度指数)」によれば、サイゼリヤは2年連続で「顧客満足度」1位を記録するなど高い評価を受けており、実際その安さとクオリティの高さに惚れこみ、ファンを公言する人はとても多い。
そんな常連客にとっては「値上げせず」というのは喜ばしいことだが、なぜこのような経営方針を取ることができるのか。そこで今回は、飲食店コンサルティングを手掛けるヴィガーコーポレーション株式会社代表取締役の成田良爾氏に、サイゼリヤの経営のからくりについて解説してもらおう(以下、「」内は成田氏のコメント)。
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