「冷たくて震えていて...」気温5.8℃ 雨の中ずぶぬれで夜道歩く男の子 通りかかりの母と娘とっさの判断 富山
富山県南砺市に住む会社員の山本貴美子さんと長女で高校２年生の心菜（ここな）さん17歳。
雨が降る今月9日午後９時すぎ、親子は車で自宅に帰宅途中、夜道を歩く男の子をみつけます。
山本貴美子さん：「1月の寒い中上着も着ていないし、雨も降っていて傘も差していなかったのでおかしいなと思いました」
この時間の気温は5.8℃、雨の中、真っ暗な歩道を上着もなしに長袖のTシャツ姿でずぶぬれになり、歩いていたといいます。
山本貴美子さん：「最初は窓を開けて（走行車線の）反対側にいたので、大きい声で『どうしたの』というふうに声かけたんですけど、あまり返答がなかった」
男の子ははっきり返事をしません。しかしとっさの判断で山本さん親子は車をUターンさせて男の子を追いかけます。そして男の子を見つけ車を降りて近寄ると…。
山本貴美子さん：「すぐ駆け寄って体を触ったら、冷たくて震えていて、これは大変だと思って」
男の子のからだは冷え切っていて震えていたといいます。
山本貴美子さん：「すぐブランケットで包んだんですけどそのあと娘（心菜さん）が上着をかけてくれたので」
男の子をブランケットに包んだ後、泣いてばかりいる男の子を車に乗せると、心菜（ここな）さんがとっさに自分の上着を着せました。
長女 心菜さん：「本当に薄着で震えていたので、少しでも温められたらいいなと思って（上着を）貸しました」
山本貴美子さん：「『どうしたの』っていうふうに聞いて、『おうち帰りたくない』って言われて、それ以上聞けなくて…」
心菜さんは隣で男の子の背中をさすったり、「寒いよね」など声をかけ続けたりしましたが、男の子はうなずくばかり･･･。
山本貴美子さん：「おまわりさんのところに行こうかて言ったらうなずいてくれたので、一緒に（交番に）行きました」
その後、2人は男の子を最寄りの交番に送り届けました。保護された男の子は小学校高学年くらい、隣の小矢部市に自宅があり夜道をずぶぬれで歩いてきたようです。
家族から行方不明届が出た時には山本さん親子に発見されていました。もしも発見が遅れていたら…。
山本さん親子は22日、小矢部警察署から感謝状を受け取りました。
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