薬剤耐性の高い淋菌、米国で報告 性感染症の患者がコロナ禍で急増

マサチューセッツ州公衆衛生省(MDPH)は1月19日、州内で確認された淋菌の感染者のうち2人から、5種類の抗生物質に耐性を持つ(またはそれらへの感受性を低下させたとみられる)新たな株を検出したと発表した。

同州で報告された2人の感染者の間の関連性は確認されていないが、米疾病対策センター(CDC)によると、いずれも治療には抗生物質のセフトリアキソンが使用され、最終的には回復したという。淋菌は薬剤への耐性を持ちやすい菌として知られ、保健当局はかなり以前から、薬剤に耐性を持つ淋菌がまた新たに出現する可能性は高いと警告していた。

CDCによれば、2020年に米国内で報告された感染者のうち約半数が、少なくとも1種類の抗生物質に対し、耐性を持っていたという。CDCは2013年、薬剤耐性の脅威が最も差し迫っている3種類の細菌の1つに、淋菌を挙げている。

また、MDPHによると、新たに感染が確認された淋菌の株は、英国やアジア太平洋地域の各国ですでに検出されているもの。だが、米国では今回が初の感染例の報告だという。
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