静岡県裾野市の村田悠（はるかぜ）市長は２５日、記者会見を開き、園児虐待事件のあった私立さくら保育園の桜井利彦前園長への犯人隠避容疑での刑事告発を取り下げたと明らかにした。村田市長は「誓約書を書かせたことは犯人隠避に該当すると今でも思う。しかし、正常な保育環境に戻すことが最優先と政治判断した」と述べた。
村田市長は３人の保育士が暴行容疑で逮捕された翌日の２０２２年１２月５日、職員に誓約書を書かせ虐待の事実を隠そうとしたとして、前園長を裾野署に刑事告発した。署は内容を検討中で、告発を受理していない。地検沼津支部は１２月２３日付で３人の保育士を処分保留で釈放している。誓約書について、前園長は「個人情報を守るための一般的なもの。隠蔽（いんぺい）のつもりは全くない」と犯人隠避を否定している。
村田市長は記者会見で「２４日に裾野署を訪れ、告発状を取り下げた」と説明。「保育士に対する捜査が行われることで、正常な保育が行われていない実情がある。園長も変わり園が改革をしている時に、私が園の正常化を妨げることはあってはならない」と述べた。【石川宏】
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